第297章

島宮奈々未も太郎も、全身からゴミの臭いが染みついていて鼻をつく。数人はひとまず丹羽家の本家へ戻って身支度を整えることにし、島宮雪乃のことは島宮奈々未も相手にしなかった。

島宮雪乃はせいぜい野次馬だ。それにいまは羽澤家の令嬢という立場もある。自分から牢屋行きになるような馬鹿は、もうしないだろう。

――とはいえ、嫌がらせ自体は罪にならない。島宮雪乃はそういうのが大好物だった。

全員が去ったのを見届け、島宮雪乃はふうっと胸を撫で下ろす。よかった。島宮奈々未に絡まれなかった。もし私怨で「太郎の失踪はあなたのせい」とでも言いがかりをつけられたら、また何日か拘留されていたに違いない。

ただ島宮奈...

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